デジタル ワーカーの未来:コラボレーション

By Colin Redbond、テクノロジー戦略ヘッド 監訳:門脇 豪、シニアコンサルタント

「デジタル ワーカーの未来」シリーズ4回目の今回は、デジタル ワーカーにとって必要不可欠なBlue Prismのインテリジェント オートメーション技術のひとつである、コラボレーションについて解説します。
過去の投稿、1:知識と知見、2:プランニングと優先順位付け、3:視覚認識もぜひご覧ください。


the-prism-logo-300-1コラボレーションとは、デジタル ワーカーが、人間と一緒に働き、他のデジタル ワーカーやシステムを利用する従業員と同じ業務に携わることを可能にする能力です。「共同認知(Collaborative Cognition)」または「分散認知(Distributed Cognition)」の理論は、1980年代から研究されており、この分野のパイオニアであるエドウィン・ハッチンス氏らにより、個人と認知的アーティファクトおよびその環境間の連携を含む、拡張認知の枠組みの概念について広範に考察されています。IoTの開発により、この分野は以前と比べ、より現実味を帯びてきました。現代の作業環境においては、レガシーまたは最新のデジタル チャネルやSoR(System of Record)を利用し、人間の従業員、デジタル ワーカー同士、環境内の各システムやデバイスと共に作業できることが必要不可欠です。

真のデジタル トランスフォーメーションでは「デジタル ダクトテープ」に頼らない
Blue Prismは、「デジタル ダクトテープ(ダクトや配水管などの補修に使われる粘着テープ)」と呼ばれるような対応策に関しては、全面的に否定的な主張を貫いており、RPA分野において独特な立場にあります。この「デジタル ダクトテープ」とは、マクロレコーディングの機能を使い、オペレーターのデスクトップ上にコンポーネントをインストールし、非効率的で繰り返しの多いプロセスを高速化することにより、オペレーターのワークフロー処理量を増加させようと試みるものです。なぜBlue Prismは否定を主張しているのでしょうか。我々は初めから、一貫して、何度も言及しているように、既存のプロセスにその場しのぎの対応をしたり、それが安価で簡単にできるからといって、一時的な効率化を図るために、RPAを利用することは、決してタクティカル(戦術的で周到な)アプローチではないと考えています。デジタル ワークフォースは、組織の本質的な部分を構成するべきであり、単にオペレーターのデスクトップ上に拘束または制限されるものではないと考えています。

同僚と協同作業をするときと同じ要領だと思って下さい。社内で協同作業する場合、IT担当者にサポートしてもらうようなときを除き、同僚にExcelのワークシートや業務アプリケーション操作やコントロールを完全に任せてしまうということはないはずです。代わりに、チャットやメールなどのデジタル チャネルを通じてやり取りするか、ワークフローやBPMツールなどを介してタスクを受け渡しするのが一般的です。一連の業務作業の中で、新旧のSoRシステムから多くの情報を取得します。当社のビジョンは、ソフトウェア ロボットがこれらすべてのデジタル チャネル内においてシームレスに稼働し、Blue Prismのデジタル ワークフォースが、社内の他の従業員と同様、不可欠で貴重なチームメンバーとなることです。

たとえば、この点に関し当社は、ローコード開発のBPMプラットフォームを提供するサプライヤーと戦略的パートナーシップを締結した最初のRPAベンダーです。この分野で最も画期的なベンダーの1つと評価されるAppianは、同社の「未来のデジタルワークプレイス」構想において、Blue Prismが提供するテクノロジーが重要な役割を果たすとすぐに判断しました。現在AppianのBPMプラットフォームには、Blue Prism機能が完全統合され、各ツールとデジタル ワークフォースとの間で、直接双方向での業務の受け渡しを可能としています。

これは単なるスタートにすぎません。TrustPortalとのパートナーシップにより、モバイル機器、インターネット、イントラネット、チャットなど、既存のデジタル チャネルへの組み込みが可能な「ロボット意識型」のミドルウェア層の構築が可能です。これにより、RDAの「デジタル ダクトテープ」に頼ることなく、フロントオフィスや人が介在するプロセスを変革していくことが可能です。

また、ブロックチェーン技術を介して安全な情報共有を可能とするベンダーとの提携も近々に公表予定です。さらには、バーチャルエージェントやIVRを利用したデジタル ワーカーとの協業の実現に向けた取り組みも進めていきます。デジタル トランスフォーメーションを、期待していたより速いペースで進めるためには、レガシーおよび最先端デジタル チャネル間でのコラボレーションも必要不可欠です。

AIと自律型デジタルワーカー
ビジネス状況やそのコンテキストに則した機械学習に求められる方法やワークフローを考えるとき、デジタル ワーカーがさまざまなデジタル チャネルをと協業できることの重要性は明白です。事前定義された内容で教育された固定的なアルゴリズムとは違う、商品化が進んだコンピュータビジョンやNLP(神経言語プログラミング)機能、他の知識や洞察などから経験させる技術、ビジネス状況やそのコンテキストにおいてあなたのデータから学習する能力といったものにおいては、今後、データとMLモデルのトレーニングにおけるフィードバックのループや繰り返し作業を作っていくことが求められます。これを達成し、MLモデルの最適化を強化するためには、あまり信頼できない予測を人間が再検査したり、データを自動的に取得したりする必要があります。当社の機械学習ワークフローと「プロセス意識型」の連携メカニズムとの一体化された仕組みにより、これを実現することが可能となります。このワークフローに関しては、ブログ記事「学習と問題解決」で詳しく解説しています。

まとめ デジタル ワーカーを同僚として迎え入れる
未来のデジタル化した職場環境では、人間とデジタルレイバーとの境界が不明瞭になっていくと考えられます。我々は、Blue Prismのデジタルワークフォースが他の従業員と変わらずに組織の一員として受け入れられる日に向かって取り組んでいます。完全自律型で、プラットフォームへの人的介入を必要とせずに、顧客に対応でき、業務を引き受けることも、他のデジタル ワーカーや人間と作業の双方向の受け渡しを行ったりすることも可能なデジタルワークフォースです。またデジタルワークフォースは、人間の行動を観察することで学習し、IoT上や最先端またはレガシーのSoRシステム上にあるデータへのアクセス(さらにはそれらデータからの洞察)を人間に提供することができるようになるでしょう。これは決して、ロボットが人間に取って代わる、希望のないディストピア的未来を示しているわけではありません。組織全体のITの枠組みをリンクすることで、企業が有機的かつ効率的に成長でき、結果を出す能力を高めるために必要となるスキルを備えることにより、人間がデジタル ワークフォースを信頼し、協業できる未来です。

「未来」は恐れるのではなく、受け入れるものです

Blue Prismのビジョン、インテリジェントオートメーションについてもご覧ください。